初代Kindle Fireを1年使ってみた感想
そろそろ初代Kindle Fireを購入してから約1年になります。
そこで、初代Kindle Fireを約1年使用した感想を書きたいと思います。
新たにKindle Fireシリーズを購入する方の参考になれば幸いです。
間違いがありましたならばご指摘下さい。
なお、初代Kindle Fireは日本国内では正式に販売されていなかった為、以下の制限がありました。
※主に開発端末として使用していた為、敢えて米国Amazonのアカウントは作成していません。
- 日本国内からはAmazon Appstoreからアプリをダウンロード出来なかった。
– 初代Kindle Fireを1年使ってみた感想 –
– アプリについて –
上記の通り、開発端末として使用していたのでヘビーな使用はしていませんが、やはりGoogle Playが使用できないのは大きなデメリットと感じました。
アプリ数の少なさに加え、Google Playで購入したアプリは使えない為、同様にアプリを使うには以下の様になるかと思います。
- Amazon Appstoreで同じアプリを購入する。
- 使えないのを我慢する。
アプリ数に付いては、Google Playの70万に対してAmazon Appstoreは5万弱という話もあります。
参考: Amazon AppstoreとGoogle Playの違いについて
※Google Playの70万アプリの中には1000以上の「Hello World」アプリが含まれている様です。
※「Hello World」アプリとは、アプリ開発勉強中の初期に作成する様な「Hello World」という文字が表示されるだけのアプリです。カウントするのも疑問な位です。
OSが別ならば兎に角、ほぼ同じOSなのに同じアプリを二度購入しないといけない事を納得出来る人はそうは多くないかと思います。
※ほとんどのスマートフォン向けアプリは、同じユーザーアカウントであれば複数の端末でも使用する事が可能なライセンス形態になっています。
– UIについて –
UIに付いては、ホーム画面は本棚UIかカバーフローUIで固定されていて、独自なホーム画面は使用できませんでした。
カバーフローUIは余計な動きが多くて非常に使いづらかったです。
アプリをタッチ操作で押したのにアイコンが移動してしまい、更に動きが止まるまで数秒間は操作ができないので、非常にストレスです。
一番問題と感じたのは、以下の事です。
- ソフトウェアキーボード表示中はAndroidでは「Back」ボタン等のボタンが隠れてしまう
Androidでは「Back」ボタンを多用しますが、その非常に重要な「Back」ボタンがすぐに使えないのです。
ソフトウェアキーボードの右下にある「ソフトウェアキーボードをしまう」的なボタンを押せばソフトウェアキーボードが隠れ、代わりに「Back」ボタン等のボタンが表示さるのですが、これが非常に使いづらく、わかりづらいです。
「Back」ボタンでソフトウェアキーボードを隠せる方が嬉しいのですけれどね。
これらの事を踏まえて、このUIを敢えて「破綻したUI」と呼んでいます。
– OSに付いて –
Kindle Fireが使用しているのはカスタマイズされたAndroidです。
競合端末であるNexus 7の様に素のAndroidではありません。
上記の様にカスタマイズされた独自UIを変更できない、Google Playが使えない等の色々な制約があり、非常に窮屈で使いづらいです。
加えて、初代Kindle FireはAndroid 2.3.3のまま1年経たずに切り捨てられました。
つまり、価格が安い分、 約1年で切り捨てられる端末という事の様です。
新Kindle Fireシリーズも同様かも知れません。現在はAndroid 4.0.2、4.0.3の様ですが、既に1年位前のOSです。
切り捨てられると何が困るの?
例えばブラウザなどに重大なセキュリティホールがあった場合、放置されたまま使い続けないといけない事になります。
ほとんどのAndroid端末の場合はその傾向が強いのですが、1年で切り捨てる前例がある端末とわかっているのに、敢えて買う必要はほとんど無いかと思います。
– 誰にお勧めか –
既にAndroid端末を持っていて、Google Playを使用している人には全くお勧めしません。
アプリを再購入しないといけないとか、アプリ数の違い等がありますので、改造でもしない限り制限ばかりで窮屈な端末である事がすぐに理解できるかと思います。
ハードウェアスペックや価格だけで判断すると痛い目に遭う事になるかと思います。
それでは誰にお勧めなの?
Android端末を持っておらず、(結構ザルではありますが)人間が審査をしたアプリで安心できるがアプリ数の少なさを我慢できる人です。
または、Androidアプリの使用自体余り重視せずに、Amazonの販売する電子書籍、動画コンテンツ等の使用だけを前提にしている人にはお勧め出来ます。
– また購入する? –
かく言う私は、二度と買わないと思います。
窮屈で1年で切り捨てられる端末は二度と要りませんので。
ちなみに、電子書籍、Amazon AppstoreのアプリはKindle Fire以外の端末でも使えます。
その為、購入時は値段、ハードウェアスペックに惑わされずに使い勝手、購入後のOSバージョンアップ等の事を考慮して購入する事をお勧めします。
Androidに拘るのであれば、Nexus 7、10を購入した方が幸せになる可能性は非常に高いと思います。
2年位は最新OS提供がかなり早いタイミングで提供される可能性が高いからです。
Google Playが使えるのでアプリに困る事も無いでしょう。
Amazon Appstoreの今日の無料アプリ(日替わりで有料アプリが無料配布される客寄せ企画)も別途Amazon Appstoreアプリをインストールすればダウンロードできます。
Nexusシリーズを選んでも何も困る事は無いかと思いますが、Kindle Fireシリーズは困る事ばかりです。
上記の情報を参考に、くれぐれも「安物買いの銭失い」にならない様にきちんと検討して下さい。